電子ブロック訪問記

「電子ブロック機器製造株式会社」が名古屋の会社だと知って訪ねました。

栄から名鉄瀬戸線でひと駅、東大手駅を下りると、そこは名古屋市役所や愛知県庁などの官庁街の近く。「高校の南側のビルだから」と歩いていくと「あ、ここだ」。1964年設立という歴史を感じさせるビルです。3階まで階段を上がると扉に「受付はビル1F北側です」と張り紙。一旦外へ出て、受付へまわり「大鹿さんとお約束いただいているのですが」と待つことしばし、スーツ姿の大鹿さんがお見えになりました。

名刺を拝見すると「取締役 技術部長」。ホームページ制作からメール対応までしてらっしゃるのが役員さんだとは思いませんでした。「小さな会社ですから、わたしはなんでも屋です(笑)」とのこと。メールでのやりとりで感じていたとおり、物腰の柔らかい、穏やかな方です。古い製品や資料などを見せていただきました。

わたしが子供の頃に遊んだ電子ブロックがどういうモデルだったか覚えていないのですが、SR2Aの「バリコン+アンテナ」ブロックは見覚えがあります。父親が拡張パーツを買い足してくれていたのかもしれません。

当時、大阪大学の近くに住んでいて、ゴミ捨て場のテレビなどから真空管やコンデンサなどを取ってきて大事にしていました。理屈はわからないものの、部品が集まってラジオの音が聞こえたり、テレビが映ったりするのですから、それらの電気部品はとても素敵なものでした。

抵抗ひとつでも、わたしにとっては魅力あるものでしたから、それらが封入された電子ブロックは宝石のようでした。残念ながら真空管ブロックはありませんでしたが。(苦笑)

現在、学研から販売されている「電子ブロックEX−150復刻版」は当時のEX-150を復刻したものだそうです。

当時のカタログによると、EXシリーズはEX-15から181まで7段階に分かれていました。ブロック数を削っていくと、おなじ働きをする回路を組むにも無理が出てきて「とにかく動けばいい」という構成になってしまうとか。とはいえ、限られた部品で15や30通りの回路を組むのですからたいしたものです。プロの方からすれば「無理がある」としても、遊ぶのは素人ですから機能すれば満足です。

「事務所は5時半で閉まるので場所を変えましょうか」。事務所にいらしたのが社長さんだとあとでお聞きしてびっくり。とてもアットホームな雰囲気の会社です。その後、栄に出て夕食をご一緒させていただきました。

「EX−150復刻版」に比べてNT-55のブロックが大きいのは「TTL(IC)が入るようにしたため」とのこと。教材ブロックに同型のものがあります。ブロックを自作するにはNT-55のほうがいいですね。基板を起こせばちょっとした回路が組み込めそうです。

また「EX−150復刻版」用拡張キット「光実験60」は大鹿さんが学研に提案して製品化されたものだそうです。NT-55用追加パーツUP-23の続編も含めて、今後も楽しい製品づくりを期待しています。

AUGUST 2003