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人生激情 (三浦しをん)

作者いわく「日常の微妙な刺激を集めた一冊」。「銀玉はどこへ行った」「アリバイがない」「鉄の箸じゃないといい」「遅々たる進歩に歯噛みする」といったエッセイのタイトルだけ見てもまったく内容の想像がつきません。

とくに3編目。円卓に座った罪人がごちそうを前にすごく長い箸を持たされ、自分で自分の口に料理を運ぶことができない。さぁ、あなたならどうする?」という故事(なの?)に対して作者の回答は「手づかみで食べるか、箸を適度な長さに折る」。爆笑です。たしかに鉄の箸では折れません。本人は大真面目で答えたであろう様子が想像できて余計に可笑しい。

また、モーニング娘。のメンバーがTVで「うちのお母さんがぁ」と言ったらしく「私の母が、だろう!」と激しく反発。作家だけあって言葉には敏感みたい。たしかに嘆かわしいことですが、私だったらため息ついておしまいかな。微妙な物事に対して生じる彼我の温度差が興味深い。

大体こんな調子なので、ちょっとした空き時間に気軽に読んでやってください。

お勧め度:★★★☆☆

しかし、いささか尾籠な話も混じっているのでご注意ください。下痢だの便秘だの、果ては70歳以上の女性に避妊用具について取材して回るなんて…。こう開けっぴろげというか、明け透けなほうが一般受けするのでしょうか。それとヨーロッパのサッカー選手の汗とか胸毛の話にはドン引き。女性ってそんなものに反応するの? わたしは作者だけだと信じたい。